しきたりノート

送付状の書き方と文例

送付状は、日付、宛先、差出人、件名、本文、同封書類の一覧(記書き)の順に、A4一枚にまとめるのが一般的です。

書類を郵送するときは、送付状を一番上に重ねて封筒に入れます。送付状の書き方を定めた法律はなく、ここで紹介する形はビジネスの場で広く使われている慣習です。パソコンで印刷しても、便箋に手書きしても構いません。

宛先と同封する書類を入れるだけで、A4一枚の送付状をその場で作れる送付状メーカーもあります。スマホからでも作成でき、Word(.docx)での保存とPDFの印刷に対応しています。

送付状とは何のためのものか

送付状は「添え状」とも呼ばれ、封筒の中に何が入っているか、誰が何のために送ったのかを、受け取った人がひと目でわかるようにするための書類です。請求書や契約書、履歴書などの本体だけを封筒に入れると、受け取った側は差出人や用件を書類から読み取らなければなりません。一枚目に送付状があれば、担当者は中身を確かめて、そのまま社内の適切な人へ回せます。

あわせて、送付状は丁寧さを伝える挨拶状の役割も持っています。書類だけを送るよりも、短い挨拶と確認のお願いが添えてあるほうが、相手に配慮した印象になります。必要な部数がそろっているかを照らし合わせる控えにもなるため、社外に書類を郵送するときは添えるのが一般的です。

送付状の基本の形

送付状に入れる項目は、どの種類でもほぼ共通しています。上から順に、日付、宛先、差出人、件名、本文、記書き(同封書類と部数)を並べ、最後に「以上」で締めます。項目ごとの書き方は次のとおりです。

項目考え方・補足
日付(右上)送付する日を書きます。和暦か西暦かは、同封する書類にそろえるのが一般的です。
宛先(左上)社名、部署、役職、氏名に「様」を付けます。部署あてなら「御中」とし、「様」と重ねません。
差出人(右)自分の社名、部署、氏名、住所、電話番号、メールアドレスを書きます。
件名(中央)「書類送付のご案内」など、何を送ったかがわかる件名を中央に書きます。
本文頭語と時候の挨拶、送付の目的、確認のお願い、結語の順に、3〜5行ほどにまとめます。
記書き(同封書類)本文の下に「記」と書き、同封した書類の名前と部数を箇条書きにして、最後に「以上」で締めます。

本文は「拝啓」で始めて時候の挨拶と日頃のお礼を述べ、送付の目的と確認のお願いを続けて「敬具」で結ぶのが一般的な組み立てです。社内あてやFAXでは、頭語と結語を省いて「いつもお世話になっております」から始める簡単な形もよく使われます。

場面ごとの書き方

送付状は、送る書類と相手によって書き方の細かいところが変わります。場面ごとに文例と注意点をまとめています。

手書きと印刷、どちらがよいか

ビジネスで書類を送るときは、パソコンで作成して印刷した送付状が一般的です。読みやすく、同じ形式で何度も使えるためです。一方で、少部数の書類を親しい取引先に送るときや、目上の方に心のこもった印象を伝えたいときは、便箋や一筆箋に手書きする人もいます。どちらが正しいということはなく、相手との関係と送る書類の性質で選んで構いません。

印刷する場合でも、差出人の名前の横に手書きで一言添えると、定型の文面に温かみが出ます。手書きにする場合は、黒のボールペンか万年筆で横書きにし、同封した書類の名前と部数を書き漏らさないようにします。

封筒に入れる前の確認

送付状を書き終えたら、記書きに並べた書類と封筒に入れる書類が一致しているかを、一枚ずつ照らし合わせます。部数の数え違いは、受け取った側の確認の手間を増やすもとになります。宛名と封筒の表書きが同じかどうかも確かめておきます。封筒の宛名の書き方は封筒の宛名の書き方、封筒の種類と大きさは封筒の書き方のまとめにあります。

よくある質問

送付状は付けないと失礼になりますか。
法律で決まっているものではないので、付けなくても違反にはなりません。ただ、社外に書類を郵送するときは添えるのが一般的で、付けたほうが相手は中身を確かめやすくなります。
送付状と添え状は違うものですか。
同じものを指す呼び方の違いで、内容に決まった差はありません。応募書類では「添え状」と呼ぶことも多いです。
送付状に押印は必要ですか。
送付の案内なので、押印しないのが一般的です。会社によっては社印を押す習慣があるため、社内のやり方に合わせます。

出典・確認日

表書き・水引・墨・お札などのしきたり:一般的な慣習をまとめたもの(2026年10月14日確認)。

定形郵便の大きさ:日本郵便 料金表(長さ23.5cm・幅12cmまで、厚さ1cm・重さ50gまで、2026年10月15日確認)。送付状の書き方に法律の決まりはありません。