しきたりノート

喪中の正月の過ごし方

喪中の正月は、門松やしめ縄、鏡餅などの正月飾りを控え、おせちは祝い肴を除いたふだんの料理にして、静かに過ごすのが一般的です。

家族で集まって食事をすることや年越しそばは控えなくて構いません。初詣、お年玉、年賀状、新年の挨拶はそれぞれ考え方が少しずつ違うので、下のページで確かめられます。

喪中の正月で何を控えるか

項目考え方・補足
正月飾り(門松・しめ縄・鏡餅)飾らないのが一般的です。お祝いの飾りだからです。
おせち祝い肴や紅白のかまぼこなどを控え、ふだんの料理にする家が多いです。家族で食べること自体は控えなくて構いません。
初詣神社への参拝は忌中(五十日まで)を避けます。
お年玉無地の袋で「おこづかい」として渡せます。
年賀状出さずに、届いた年賀状には松の内の後に寒中見舞いで返します。
新年の挨拶「おめでとう」を使わず、「本年もよろしくお願いいたします」と伝えます。

喪中に控えるのは、新年を「おめでたいもの」として祝う飾りや言葉です。正月そのものを過ごさないという意味ではなく、家族で年を越し、新しい年を迎えること自体は普段どおりで構いません。忌中は仏式で四十九日、神式で五十日までを指し、喪中は亡くなってからおよそ一年の期間を指すのが一般的です。

正月飾りを控える理由

門松やしめ縄、鏡餅は、年神様を迎えて新年を祝うための飾りです。身内を亡くした年は、お祝いの準備をする気持ちになれないことや、故人を悼む期間であることから、飾りを出さないのが一般的です。玄関のしめ飾りだけ、鏡餅だけといった形で一部を残す家は少なく、まとめて控える家が多く見られます。

忌中に年末年始を迎える家では、神棚の扉を閉めて前に白い紙を貼る「神棚封じ」をして、忌が明けるまで神棚のおまつりを休みます。忌が明けたら白い紙を外し、ふだんのおまつりに戻します。神棚の正月の整え方は神棚と仏壇の正月飾りで扱っています。

おせちと正月の食事

喪中のおせちは、紅白のかまぼこや鯛、えびなどのお祝いの意味が強い品と、重箱に詰めて「めでたさを重ねる」形を控え、煮物などのふだんの料理を器に盛って食べる家が多いです。家族がそろって食事をすること自体を控える必要はなく、故人が好きだった料理を囲んで思い出を話す正月にする家もあります。

年越しそばは年越しの食べ物でお祝いの料理ではないため、喪中でも食べて構わないとされます。お雑煮は、紅白の具を除いて作る家もあれば、例年どおり作る家もあります。正月の料理全般は正月の食べ物にまとめています。

初詣、お年玉、年賀状、挨拶

初詣:神社への参拝は忌中を避けるのが一般的です。忌が明けていれば喪中でも参拝してよいとされ、詳しくは喪中の初詣は行ってよい?にあります。

お年玉:喪中の年でもお年玉そのものはやめなくてよいとされます。袋と言葉の選び方は喪中のお年玉で紹介しています。

年賀状:喪中の年は年賀状を出さず、届いたものには松の内の後に寒中見舞いで返します。行き違いのときの対応は喪中と年賀状で扱っています。

新年の挨拶:「おめでとう」を使わない言い方に切り替えます。職場や取引先での言い回しは喪中の新年の挨拶を参考にしてください。

家族で決めてよいこと

喪中の正月の過ごし方には、法令のような定めはありません。どこまで控えるかは、故人との関係や亡くなってからの時間、家や地域の考え方で違ってよいとされます。祖父母を見送った翌年でも子どもがいる家ではお年玉や食事を例年どおりにすることもあれば、配偶者や子を亡くした年はすべてを控える家もあります。親戚の集まりの有無、おせちを用意するかどうかなどは、年末のうちに家族や親戚で話し合っておくと、当日に迷わずに済みます。

よくある質問

喪中でも大掃除はしてよいですか。
大掃除は一年の汚れを落とす家事なので、喪中でも普段どおりにして構いません。忌中で気持ちが落ち着かないときは、できる範囲にとどめます。
喪中の家にお歳暮や年始の品を贈ってもよいですか。
お歳暮は感謝の贈り物なので贈って構わないとされます。年始の品は松の内を避け、寒中見舞いとして贈る形が一般的です。
喪中の年に正月飾りを処分するものはありますか。
飾らなかった年は処分するものはありません。前の年に授かったお神札の返納は、忌が明けてから神社に納めます。

出典・確認日

表書き・水引・墨・お札などのしきたり:一般的な慣習をまとめたもの(2026年10月14日確認)。