しきたりノート

縦書きの手紙の書き方

縦書きの手紙は、白無地か縦罫線の便箋に、数字を漢数字で書くのが一般的です。

相手の名前が行の終わりに来ないようにし、後付けでは日付、自分の名前、相手の名前の順に書きます。改まった手紙の基本の形です。

縦書きの手紙の決まり

項目考え方・補足
改まった手紙は縦書きが基本目上の人への手紙や、お礼、お詫び、お悔やみの手紙は縦書きにするのが一般的です。
数字は漢数字日付や数量は「十月十五日」のように漢数字で書きます。
行頭と行末の決まり相手の名前や「貴社」などは行末に来ないようにし、自分のことを表す「私」は行頭を避けるとされます。
宛名は最後の行の上後付けでは、日付と署名の後に、相手の名前を行の上の方に書きます。
便箋は白無地か縦罫線改まった手紙は白無地か縦罫線の便箋を使い、柄物は親しい相手に使います。

縦書きの手紙は、右から左へ行を進め、1行目に頭語、続けて時候の挨拶を書き始めます。頭語の後は1文字分空けるか、改行して書き出すのが一般的です。段落の始まりは1文字下げますが、手紙の本文では行頭を下げずに書く人もいて、どちらでも失礼にはなりません。

便箋の選び方と使い方

目上の人やお礼、お詫びの手紙には、白無地か縦罫線の入った便箋が向いています。季節の柄が入った便箋は親しい相手への手紙で使われ、弔事には柄のない白い便箋を選びます。罫線がある便箋は、1行に1行分の文字を書き、罫線をまたいで書かないようにすると読みやすくなります。2枚目に入る場合は、末文と後付けだけが2枚目に残らないよう、本文の終わりの位置を調整する人もいます。

数字は漢数字で

縦書きでは「十月十五日」「三千円」のように漢数字を使います。算用数字を縦に並べると読みにくく、位取りもわかりにくくなるためです。住所の番地も「一丁目二番三号」のように漢数字で書くのが一般的で、電話番号など桁の多い数字だけは算用数字を横向きに並べる人もいます。金額を改まって書くときは、改ざんを防ぐ大字を使う場面もあります。

行頭と行末の決まり

縦書きの手紙には、相手を敬う気持ちを紙面で表す習慣があります。相手の名前や「貴社」「ご両親様」などの言葉が行の終わりに来ると、下に置かれたように見えるとして避け、行を改めて次の行の頭から書くのが一般的です。反対に、自分を表す「私」や身内の名前は、行の頭に来ないようにするとされます。また、一つの言葉や名前が二行に分かれないように書くのも、読みやすさのための心配りです。年配の方ほど気にするといわれる習慣ですが、すべてを完璧に守れなくても失礼とまでは受け取られません。

きれいに見える文字の配置

縦書きでは、行の中心に文字の中心をそろえて書くと、全体がまっすぐに見えます。ひらがなは漢字よりやや小さめに書くと、行の流れが整うとされます。句読点は文字の右下に小さく打ち、かぎかっこや長音の記号は縦向きに書きます。慣れないうちは、罫線入りの下敷きを便箋の下に敷くと、行が曲がりにくくなります。

後付けと宛名の位置

結語の次の行に、2〜3文字下げて日付を書き、その次の行の下の方に自分の名前、さらに次の行の上の方に相手の名前と敬称を書きます。相手の名前を自分の名前より上に置くのが、縦書きならではの敬意の表し方です。封筒に入れるときは、書き出しが封筒の裏から見て右上に来るように折ります。詳しい手順は便箋の折り方と封筒への入れ方、封筒の表書きは封筒の宛名の書き方で紹介しています。

横書きとの使い分けは横書きの手紙、目上の人への手紙の注意点は目上の人への手紙を参考にしてください。

よくある質問

縦書きで英字を書くときはどうしますか。
会社名など英字の言葉は、カタカナにするか、英字を横向きにして書くのが一般的です。短い略語なら一文字ずつ縦に並べる人もいます。
縦書きの手紙は鉛筆で書いてもよいですか。
鉛筆は消せるため改まった手紙には向かず、黒の万年筆かボールペンで書くのが一般的です。
書き間違えたときは修正テープを使ってもよいですか。
改まった手紙では、修正せずに便箋を書き直すのが一般的です。親しい相手への手紙なら、目立たない修正は気にしない人も多いです。

出典・確認日

表書き・水引・墨・お札などのしきたり:一般的な慣習をまとめたもの(2026年10月14日確認)。