しきたりノート

忌中札(忌中の張り紙)の書き方と貼り方

忌中札(きちゅうふだ)は、家族が亡くなり忌に服していることを知らせる張り紙で、一般的には半紙に黒枠を描いて中央に「忌中」と縦書きし、玄関の戸や門に貼ります。

日付や「〇〇家」を小さく添えることもあり、通夜や葬儀の日時と場所まで書き添える地域もあります。下のメーカーで「忌中」か「喪中」と紙の大きさを選ぶと、筆文字の札を実寸で印刷したり、画像で保存したりできます。

忌中札メーカー(半紙・A4・B5に印刷)

札の種類と紙の大きさを選び、必要なら日付や家名、葬儀の案内を入れてください。文字は縦書きの筆文字で並び、黒枠は付けるか付けないかを選べます。印刷の設定では、倍率を100%(実際のサイズ)にしてください。

忌中札メーカーを読み込んでいます…

半紙を選んだときは、B4の用紙に半紙と同じ大きさの札を印刷し、周りの点線で切り取って使います。B4に対応していないプリンターなら、印刷の画面でPDFに保存し、コンビニのマルチコピー機でB4に印刷する方法があります。A4とB5は用紙そのものが札になり、下の端にある50mmの目盛りで実寸かどうかを確かめられます。

忌中札とは

忌中札は「忌中の張り紙」「忌中の貼り紙」とも呼ばれ、家に不幸があったことを近所の人や訪ねてきた人に知らせるものです。忌中という考え方は、人の死を穢れととらえる考えからきているとされ、身内を亡くした家が人との行き来を控えていることを外に示す意味がありました。通夜や葬儀を自宅で営むことが多かったころは、弔問に来た人がその家を見つける目印にもなっていました。

今は斎場で葬儀を行うことが多くなり、札を見かける機会も減りましたが、自宅に弔問客を迎える家や、地域の習わしを大切にする家では今も貼られています。

忌中札の書き方

項目考え方・補足
紙半紙か白い紙を縦長に使うのが一般的です。半紙が手元になければ、A4やB5の白い紙でも構いません。
黒枠紙の周りを太い黒枠で囲むのが一般的な形です。黒枠を付けずに白い紙に書くだけの地域や家もあります。
「忌中」の文字中央に大きく縦書きします。筆と墨で書くのが昔からの形ですが、今は印刷したものを貼る家も多くあります。
日付添えるときは、亡くなった日か葬儀の日を和暦で書くことが多いです。日付を入れない札もよく使われます。
家名「〇〇家」と小さく書き添えます。故人の名前まで書くかどうかは、地域や家によって違います。
葬儀の案内通夜や葬儀の日時と場所を書き添える地域もあります。家を空ける時間が外からわかるため、書くかどうかは家族で決めます。

書き入れる内容は、「忌中」の2文字だけでも札として十分に通じます。日付や家名は、どの家の知らせかを近所に伝えたいときに添えるもので、どちらも入れない札もよく見られます。電話番号や家族の名前、家を空ける時間など、知らない人に見られて困る内容は書かないほうがよいとされます。

忌中札の貼り方

項目考え方・補足
貼る場所玄関の戸や門、門柱など、外を通る人や弔問に来た人から見える場所に貼ります。
簾を使う形簾を裏返して掛け、その上に札を貼る地域もあります。昔から伝わる形で、今は戸や壁に直接貼ることが多くなっています。
テープテープの色に決まりはありません。目立たない透明か白のテープで四隅を留め、扉を傷めたくないときは、はがしやすいテープを使います。
雨のかかる場所屋根のない門に貼るときは、透明な袋やクリアファイルに入れてから留めると、墨や印刷がにじみません。
誰が用意するか葬儀社が用意して貼ってくれる場合が多いです。自宅で通夜をしない場合でも、頼めば用意してくれることがあります。
マンションなど共用の廊下に面した扉や掲示板に貼る前に、管理規約や管理会社の決まりを確かめます。

葬儀社に葬儀を頼むと、打ち合わせの中で忌中札の用意を申し出てくれることが多く、自分で書いたり印刷したりしなくて済む場合もあります。家族で用意するときは、亡くなった日のうちか、遅くとも通夜の前までに貼っておくと、弔問に訪れる人の目に留まります。

忌中札を貼らないという選択

忌中札は決まりではなく、貼るかどうかは家族で決めて構いません。近年は貼らない家が増えていると言われ、よく挙げられる理由は次のとおりです。

項目考え方・補足
防犯のため葬儀の日時まで書くと、家が留守になる時間を外に知らせることになるため、貼らない家や日時を書かない家があると言われます。
家族葬のため家族葬で近所に広く知らせない場合は、札を出すと弔問や香典の気づかいをさせてしまうため、貼らないことが多いと言われます。
マンションの規約共用部分に掲示物を出せない決まりのマンションでは、玄関の扉に貼れないことがあります。
代わりの知らせ方札を貼らない場合は、親しい近所の人や自治会の役員に口頭で伝えておくと、回覧などで行き違いが起きにくくなります。

喪中札との違い

項目考え方・補足出典
期間忌中は四十九日(神式は五十日祭)まで、喪中は一周忌までのおよそ1年とされます。神社本庁「服忌について」
知らせる内容忌中札は家族が亡くなって間もなく、身を慎んでいることを、喪中札は一年のあいだ喪に服していることを表します。
貼る習慣忌中札に比べて喪中札を見かけることは少なく、玄関に貼る習慣があるかどうかは地域によります。
貼り替え喪中札を出す地域では、忌明けに忌中札を外し、喪中札に貼り替えることがあります。

札に書く文字が「忌中」か「喪中」かの違いで、紙や黒枠、貼る場所は同じ形で構いません。上のメーカーでも、札の種類を「喪中」に切り替えれば同じ大きさで印刷できます。

いつまで貼っておくか

外す時期は、一般的には仏式なら四十九日、神式なら五十日祭の忌明けで、三十五日で忌明けとする地域や、葬儀が済んだら外す地域もあります。亡くなった日から外す日を出す計算と、宗教ごとの目安は忌中の張り紙はいつまで貼るかにまとめています。喪中そのものの過ごし方や年賀状の扱いは喪中はがきの基本で扱っています。

よくある質問

忌中札は自分で書いても構いませんか。
構いません。半紙か白い紙に筆ペンなどで「忌中」と大きく書けば十分で、このページのメーカーで印刷した札を使う方法もあります。
斎場で葬儀をする場合も、自宅に忌中札を貼りますか。
貼る家も貼らない家もあります。自宅に弔問客が来る予定があれば貼り、家族葬で広く知らせない場合は貼らないことが多いようです。
忌中札の読み方を教えてください。
「きちゅうふだ」と読みます。札の中央に書く「忌中」は「きちゅう」、喪中札は「もちゅうふだ」です。

出典・確認日

忌中札の書き方・貼り方・外す時期:一般的な慣習をまとめたもの(2026年10月22日確認)。忌明けの日と日数の数え方:全日本冠婚葬祭互助協会「法要の進め方は?」、浄土真宗本願寺派「よくあるご質問」(中陰法要とは?)、天台宗「Q&A」(初七日・五七日・七七日の法要)、神社本庁「神葬祭」、神社本庁「服忌について」(2026年10月22日確認)。地域や宗派、家の考え方で変わり、菩提寺や神社、葬儀社の案内が優先されます。