しきたりノート

応接室の上座

応接室では、入口から遠い長椅子(ソファ)の奥が上座です。

背もたれとひじ掛けのある長椅子はお客様の席で、一人掛けの椅子は案内する側が座る席とするのが一般的です。お茶は上座のお客様から順にお出しします。

ソファと一人掛けの席順

入口長椅子(ソファ)12345
応接室の席次図(1が上座)

入口から遠い長椅子の奥が上座(1)で、一人掛けの椅子は案内する側が座る下座です。

  1. 長椅子の奥
  2. 長椅子の中央
  3. 長椅子の手前
  4. 一人掛け(奥)
  5. 一人掛け(入口側)

図は、テーブルの奥に三人掛けのソファ、手前に一人掛けの椅子が二脚ある応接室です。入口は図の左下にあります。ソファのうち入口から最も離れた端が1番目の上座で、中央が2、入口寄りの端が3です。一人掛けの椅子は案内する側の席で、奥の椅子に責任者、入口に近い椅子に同席する人が座ります。

ゆったり座れる長椅子のほうが格が高いとされるのは、くつろいで過ごしてもらう席だからです。ひじ掛けのない補助椅子やスツールは、さらに下座の扱いになります。部屋の家具の並びが違っても、入口からの遠さと椅子の格の二つで考えると順位が決まります。

項目考え方・補足
長椅子(ソファ)が上座背もたれとひじ掛けのある長椅子がお客様の席で、一人掛けの椅子は案内する側の席です。
長椅子の奥が1入口から遠い長椅子の奥が上座で、入口に近づくにつれて下座になります。
絵画や窓があるとき壁の絵や窓の景色が見える席を上座とする考え方もあります。
お茶を出す順番上座のお客様から順に出し、自社の人は最後にします。

お客様を案内するときの手順

応接室の前に着いたら、ノックをして誰もいないことを確かめてから扉を開けます。内開きの扉なら自分が先に入って扉を押さえ、外開きなら扉を手前に開けてお客様に先に入っていただくのが一般的です。中に入ったら、ソファの奥の席を手のひらで示して「どうぞ奥へおかけください」と勧めます。

お客様が遠慮して手前に座ろうとしたときは、もう一度だけ奥の席を勧め、それでも手前を選ばれたら無理に移っていただく必要はありません。担当者がすぐに来られない場合は「ただいま担当の者が参りますので、少々お待ちください」と伝えて部屋を出ます。

お茶を出す順番

お茶は上座のお客様から順にお出しし、自社の人には最後にお出しします。お盆はサイドテーブルか下座側のテーブルの端に置き、茶托に載せた湯のみを両手で相手の右側から差し出すのが基本とされます。書類が広がっていて置く場所がないときは、「こちらに置いてもよろしいでしょうか」と一声かけます。

お菓子を添えるときは、お菓子を相手から見て左、お茶を右に置きます。冷たい飲み物の場合もコースターを使い、順番の考え方はお茶と同じです。

絵画や窓がある部屋の考え方

壁に絵が飾ってある部屋や、窓から景色が見える部屋では、それが見える席を上座とする考え方もあります。お客様に眺めを楽しんでもらうという気遣いからくるもので、入口からの遠さよりこちらを優先する会社もあります。社内でどちらの考え方をとっているか、事前に確かめておくと安心です。

会議机が並ぶ部屋の席順は会議室の上座、部屋の形に合わせた図を作るときは席次図メーカーが役に立ちます。訪問先で電話を取り次ぐ場面のマナーは電話応対のマナーにまとめています。

訪問する側として通されたとき

取引先を訪ねて応接室に通されたときは、案内の人に勧められた席に座ります。勧めがなく一人で待つ場合は、入口に近い下座側に座って待ち、相手が入ってきたら立ち上がって挨拶するのが控えめな振る舞いとされます。名刺交換はテーブル越しではなく、テーブルの横に回り込んで行うのが一般的です。

よくある質問

訪問した側は、勧められる前に座ってもよいですか。
案内された席の横で立って待ち、相手が来て「どうぞ」と勧められてから座るのが丁寧とされます。
ソファが二人掛けしかないときは。
入口から遠い側が1、入口寄りが2です。三人目以降の方には一人掛けの椅子の奥側を勧めます。
荷物はどこに置けばよいですか。
小さなかばんは足元に置き、ソファの上には置かないのが一般的です。コートはたたんで自分の横か、勧められた場所に置きます。

出典・確認日

表書き・水引・墨・お札などのしきたり:一般的な慣習をまとめたもの(2026年10月14日確認)。