しきたりノート

9月の時候の挨拶|上旬・中旬・下旬の書き出しと結び

9月は白露(9月7日ごろ)と秋分(9月23日ごろ)の月で、残暑から初秋の言葉へ移ります。

上旬は「残暑の候」「初秋の候」、白露を過ぎた中旬は「白露の候」「新秋の候」、秋分からの下旬は「秋分の候」「秋晴の候」がよく使われます。

時候の挨拶を読み込んでいます…

9月の時候の挨拶 上旬・中旬・下旬の書き出し

時期書き出し(漢語調)
9月上旬新涼の候、初秋の候、処暑の候、白露の候、新秋の候、爽秋の候
9月中旬新秋の候、爽秋の候、秋涼の候、野分の候、白露の候、初秋の候
9月下旬秋涼の候、野分の候、白露の候、清秋の候、秋分の候、仲秋の候

上旬は1〜10日、中旬は11〜20日、下旬は21日〜月末の目安です。

9月の初めは夏の暑さが残る年が多く、上旬は「残暑」と「初秋」のどちらも使われます。実感として暑い日が続いているなら残暑、朝晩が涼しくなってきたなら初秋を選ぶと、読む人の感覚と重なります。白露を過ぎると草花に露が宿るほど朝の空気が冷え始め、中旬以降は秋の気配をはっきり打ち出した言葉がふさわしくなります。秋分を迎える下旬は、澄んだ空や月の美しさを書き出しに取り入れやすい時期です。

9月の二十四節気:白露と秋分

二十四節気2026年2027年
白露9月7日9月8日
秋分9月23日9月23日

国立天文台「暦要項」の二十四節気の日付です。

白露は2026年が9月7日、2027年は9月8日です。夜の冷え込みで草の葉に白い露が結ぶころという意味で、残暑見舞いの終わりの目安とする人もいます。秋分は2026年、2027年とも9月23日で、春分と同じく昼と夜の長さがほぼ等しくなる日です。秋のお彼岸にあたるため、墓参りや先祖を偲ぶ話題に触れる手紙もあります。

敬老の日やお彼岸に添える手紙

敬老の日に祖父母や恩師へ贈り物をするときは、時候の挨拶の後に長年の感謝を述べ、健康と長寿を願う言葉で結ぶと形が整います。お彼岸の時期に法要の案内や供物のお礼を書く場合は、季節の言葉を控えめにし、落ち着いた調子でまとめるのが一般的です。台風の多い時期でもあるため、被害のあった地域の方には天候を気づかう一言を加えると思いやりが伝わります。

9月の行事と季節の話題

十五夜のお月見、敬老の日、秋分の日と、9月は月と人生の節目に関わる行事が並びます。自然では、田のあぜを彩る彼岸花、風に揺れるすすき、夜にひびく虫の音が秋の訪れを伝えます。月見団子、みずみずしい梨、色づいたぶどうなど、実りの秋の味覚も話題にしやすいものです。

9月に出す手紙の書き出し例

結びには「季節の変わり目ですので、どうぞお身体を大切になさってください」のように、気温の変化を気づかう言葉がよく合います。

9月の言葉を上旬・下旬で使い分ける例

同じ9月でも、上旬と下旬では手紙の雰囲気がかなり変わります。上旬は「暑さもようやく峠を越したようです」のように夏の終わりを語る書き方が合い、下旬は「澄みきった空に秋の深まりを感じます」のように秋そのものを描く書き方が合います。台風や秋雨で天候が崩れやすい月でもあるため、相手の地域で大雨があったときは、時候の挨拶の代わりに安否を気づかう言葉から書き始めてもかまいません。季節の言葉より相手の状況を優先するのが手紙の基本です。

9月は防災の日もある月で、台風や地震への備えを話題にする手紙もあります。お月見の夜に家族で団子を囲んだ様子などを書けば、親しい相手への手紙に秋らしい明るさが加わります。

よくある質問

9月1日に「残暑の候」を使ってもよいですか?
9月上旬はまだ暑さが残ることが多く、使っても不自然ではありません。白露を過ぎたら秋の言葉に替える人が多いです。
十五夜の話題はいつ使えますか?
十五夜は旧暦8月15日の月で、年によって9月から10月初めまで日付が動きます。その年の日付を確かめてから話題にすると確実です。
「秋冷の候」は9月に使えますか?
秋の冷え込みを表す言葉なので、一般的には9月下旬から10月にかけて使われます。

出典・確認日

表書き・水引・墨・お札などのしきたり:一般的な慣習をまとめたもの(2026年10月14日確認)。

二十四節気の日付:国立天文台「暦要項」の各年の二十四節気(2026年10月14日確認)。