10月の時候の挨拶|上旬・中旬・下旬の書き出しと結び
10月は寒露(10月8日ごろ)と霜降(10月23日ごろ)の月で、秋の深まりを表す言葉を選びます。
上旬は「秋冷の候」「清秋の候」、寒露からの中旬は「寒露の候」「紅葉の候」「錦秋の候」、霜降を過ぎた下旬は「霜降の候」「晩秋の候」が一般的です。
時候の挨拶を読み込んでいます…
10月の時候の挨拶 上旬・中旬・下旬の書き出し
| 時期 | 書き出し(漢語調) |
|---|---|
| 10月上旬 | 仲秋の候、秋冷の候、秋晴の候、寒露の候、紅葉の候、錦秋の候 |
| 10月中旬 | 紅葉の候、錦秋の候、秋涼の候、夜長の候、寒露の候、秋冷の候 |
| 10月下旬 | 秋涼の候、夜長の候、寒露の候、秋冷の候、菊花の候、霜降の候 |
上旬は1〜10日、中旬は11〜20日、下旬は21日〜月末の目安です。
10月は一年のなかでも気候の安定した月で、晴れ渡った空や実りを表す言葉が多くそろっています。上旬はまだ紅葉には早い地域が多いため、空気の冷たさや空の高さを表す言葉が実感に合います。寒露を迎えて朝晩の冷え込みが強まると、山の紅葉の便りが届き始め、中旬は錦秋や紅葉の言葉が映えます。霜降を過ぎた下旬は、霜が降り始めるほどの寒さを感じるころで、晩秋の言葉に切り替えると季節の流れがきれいに表れます。
10月の二十四節気:寒露と霜降
| 二十四節気 | 2026年 | 2027年 |
|---|---|---|
| 寒露 | 10月8日 | 10月8日 |
| 霜降 | 10月23日 | 10月24日 |
国立天文台「暦要項」の二十四節気の日付です。
寒露は2026年、2027年とも10月8日です。草木に冷たい露が宿るころという意味で、秋の長雨が終わり、空気が澄んでくる時期とされます。霜降は2026年が10月23日、2027年は10月24日で、年によって一日ずれます。霜降から立冬までのあいだは、暦の上では秋の最後の節気にあたり、冬支度の話題も自然に使えるようになります。
行事の案内状やお礼状に使うとき
10月は運動会や文化祭、各種の式典が多く、案内状や招待状を出す機会が増えます。案内状では「秋晴れの候」のような明るい言葉で書き出すと、行事の楽しさも伝わります。行事に参加していただいたお礼状は、終わってから数日以内に出すのが一般的です。紅葉狩りや旅行の誘いの手紙なら、相手の地域の見ごろを考えて書き出しを選ぶと話がつながりやすくなります。
10月の行事と季節の話題
運動会、紅葉狩り、ハロウィンと、10月は屋外の行事が楽しい季節です。自然では、甘く香る金木犀、山々を染める紅葉、雲ひとつない秋晴れがよく取り上げられます。新米、栗ごはん、脂ののったさんまなど、食欲の秋を感じる話題もそろっています。金木犀の香りは地域によって9月下旬から10月中旬と時期がずれるため、上旬から中旬の手紙に向いた話題です。
10月に出す手紙の書き出し例
- ビジネス:「拝啓 錦秋の候、貴社にはいよいよご清栄のこととお慶び申し上げます。先日はご多用の中、弊社の展示会にお運びいただき誠にありがとうございました。」
- 親しい人へ:「駅までの道に金木犀の香りが漂い、秋が来たのを感じています。新米の季節、そちらのお米もおいしい頃でしょうね。」
- 目上の方へ:「謹啓 秋冷の候、先生にはお健やかにお過ごしのことと存じます。」
10月の結びは「朝夕は肌寒くなってまいりましたので、どうぞお風邪など召されませんように」が使いやすい定番です。
10月の手紙を印象深くするには
秋の手紙は話題が豊富なぶん、ありきたりな表現になりがちです。自分の身の回りで見つけた秋を一つだけ具体的に書くと、定型の挨拶でも印象に残ります。たとえば「庭の柿が色づき始めました」「近くの神社で秋祭りの太鼓が聞こえます」のように、見たこと聞いたことをそのまま言葉にする書き方です。改まった手紙では、漢語調の書き出しの後に相手の繁栄を祝う決まり文句を置けば十分で、季節の描写は結びの一文で軽く触れる程度にすると、全体が引き締まります。
よくある質問
- 「錦秋の候」はいつから使えますか?
- 紅葉で山が錦のように彩られる様子を表す言葉なので、一般的には10月中旬から11月上旬に使われます。
- 10月下旬に冬の言葉を使うのは早いですか?
- 立冬(11月7日ごろ)までは暦の上では秋なので、霜降を過ぎても「晩秋の候」など秋の言葉を使うのが一般的です。
- ハロウィンの話題はビジネスの手紙に入れてもよいですか?
- 取引先への改まった手紙では、紅葉や秋晴れなど落ち着いた季節の話題のほうが無難です。