しきたりノート

6月の時候の挨拶|上旬・中旬・下旬の書き出しと結び

6月は芒種(6月6日ごろ)と夏至(6月21日ごろ)の月で、梅雨と初夏の言葉が中心になります。

上旬は「入梅の候」「芒種の候」、中旬は「梅雨の候」「長雨の候」、夏至からの下旬は「夏至の候」「向暑の候」が一般的です。

時候の挨拶を読み込んでいます…

6月の時候の挨拶 上旬・中旬・下旬の書き出し

時期書き出し(漢語調)
6月上旬向暑の候、初夏の候、小満の候、芒種の候、梅雨の候、入梅の候
6月中旬入梅の候、長雨の候、紫陽花の候、梅雨冷えの折、初夏の候、向暑の候
6月下旬初夏の候、向暑の候、夏至の候、紫陽花の候、芒種の候、梅雨の候

上旬は1〜10日、中旬は11〜20日、下旬は21日〜月末の目安です。

6月の書き出しは、相手の地域が梅雨に入っているかどうかで選び方が変わります。梅雨入り前なら初夏の明るさを、梅雨のさなかなら雨の情景やあじさいを話題にすると実感と重なります。北海道には本格的な梅雨がないとされるため、北海道の方への手紙では雨の話題を避け、さわやかな初夏の言葉を選ぶと自然です。下旬は夏至を迎えて日が最も長くなり、本格的な夏に向かう「向暑」の言葉がよく使われます。

6月の二十四節気:芒種と夏至

二十四節気2026年2027年
芒種6月6日6月6日
夏至6月21日6月21日

国立天文台「暦要項」の二十四節気の日付です。

芒種は2026年、2027年とも6月6日で、稲や麦など穂先にとげのある穀物の種をまく時期を意味します。田植えの季節にあたり、農村では一年でも忙しい時期でした。夏至は2026年、2027年とも6月21日で、北半球では昼が最も長くなります。夏至を過ぎると暑さが本格化していくため、ここを境に夏を意識した言葉へ移ると季節の流れが表れます。

梅雨どきの手紙のコツ

雨の多い季節の手紙では、うっとうしさばかりを強調すると暗い印象になりがちです。「雨に洗われた木々の緑がひときわ鮮やかです」のように、雨の季節ならではの美しさに目を向けると読み手の気持ちも明るくなります。湿気で体調を崩しやすい時期でもあるので、結びには「梅雨冷えの日もございますので、どうぞご自愛ください」といった気づかいを添えます。

6月の行事と季節の話題

衣替え、父の日、夏至が6月の主な話題です。自然では、あじさいの色の移ろい、しとしと続く梅雨、清流を舞うほたるが季節を伝えます。食べ物なら、梅酒や梅干しを仕込む青梅、初夏のさくらんぼ、解禁を迎えるあゆなどが選ばれます。父の日の贈り物に添える手紙では、日ごろの感謝を短く伝える書き方が向いています。

6月に出す手紙の書き出し例

6月の手紙で避けたい書き方

6月の手紙では、雨の多さを「うっとうしい」「じめじめして嫌な」と否定的に書きすぎないよう気をつけると、読み手に負担をかけません。雨音や雨上がりの景色、あじさいの色の変化など、季節の美しさに目を向けた言葉が好まれます。結婚式の多い時期でもあり、招待状の返信や祝いの手紙を書く機会がある人もいるでしょう。その場合は時候の挨拶の後に祝福の言葉を続け、雨の話題は「雨に恵まれた季節」など明るい言い回しにとどめるのが一般的です。

衣替えの時期でもあるので、親しい人への手紙では「夏物を出したところです」のような暮らしの話題を添えると身近な印象になります。ほたるの名所が近い相手には、見ごろの便りをたずねるのも6月らしい話題です。改まった手紙なら、雨の季節を気づかう結びを一文置けば十分です。

よくある質問

梅雨入り前に「梅雨の候」を使ってもよいですか?
実感と合わないため、梅雨入り前は「初夏の候」「芒種の候」などを選ぶのが一般的です。
梅雨明け後の6月下旬はどうしますか?
沖縄などすでに梅雨が明けた地域の方には、「盛夏」や「向暑」など夏らしい言葉が合います。
6月に暑中見舞いを出してもよいですか?
暑中見舞いは小暑(7月7日ごろ)からが目安とされるため、6月中は通常の手紙として季節の挨拶を書くのが一般的です。

出典・確認日

表書き・水引・墨・お札などのしきたり:一般的な慣習をまとめたもの(2026年10月14日確認)。

二十四節気の日付:国立天文台「暦要項」の各年の二十四節気(2026年10月14日確認)。