しきたりノート

4月の時候の挨拶|上旬・中旬・下旬の書き出しと結び

4月は清明(4月5日ごろ)と穀雨(4月20日ごろ)の月で、花の盛りから新緑へ移る言葉を選びます。

上旬は「春暖の候」「桜花の候」、中旬は「清明の候」「春爛漫の候」、穀雨を過ぎた下旬は「穀雨の候」「晩春の候」が一般的です。

時候の挨拶を読み込んでいます…

4月の時候の挨拶 上旬・中旬・下旬の書き出し

時期書き出し(漢語調)
4月上旬春暖の候、仲春の候、桜花の候、清明の候、陽春の候、春爛漫の候
4月中旬桜花の候、春爛漫の候、春暖の候、惜春の候、若草の候、春陽の候
4月下旬若草の候、春陽の候、穀雨の候、晩春の候、春暖の候、惜春の候

上旬は1〜10日、中旬は11〜20日、下旬は21日〜月末の目安です。

4月は新年度の始まりで、あいさつ状や案内状を出す機会が増えます。上旬から中旬は桜にちなむ言葉が華やかで、相手の地域が花の盛りなら「桜花の候」がよく合います。中旬を過ぎて散り始めたら、桜の言葉にこだわらず「春爛漫」や若葉の話題へ移るのが自然です。下旬は晩春にあたり、日差しの強まりや新緑の鮮やかさを書き出しに使います。

4月の二十四節気:清明と穀雨

二十四節気2026年2027年
清明4月5日4月5日
穀雨4月20日4月20日

国立天文台「暦要項」の二十四節気の日付です。

清明は「清浄明潔」を略した言葉で、万物がすがすがしく明るく見えるころを表します。2026年、2027年とも清明は4月5日、穀雨は4月20日です。穀雨は田畑を潤す春の雨が降るころという意味で、種まきの目安とされてきました。農作業や家庭菜園に関わる方への手紙では、この節気に触れると話題が広がります。

新年度のあいさつ状で使う言葉

異動や就任のあいさつ状では、漢語調の書き出しに続けて、これまでのお礼と新しい職務の報告を述べるのが一般的な流れです。入学や就職のお祝いをいただいたお礼状なら、新しい生活の様子を一言添えると、贈った側も安心します。年度初めは相手も忙しい時期なので、本文は簡潔にまとめる配慮も大切です。

4月の行事と季節の話題

入学式や新年度の始まり、花見の季節で、4月の話題は人の動きと花が中心です。自然では桜に続いてつつじが咲き、野山には若草が広がります。食卓ではたけのこや春キャベツ、初がつおが出回り、季節の味覚を話題にするとやわらかい手紙になります。新生活を始めた相手には、慣れない環境での体調を気づかう言葉が喜ばれます。

4月に出す手紙の書き出し例

4月の結びは「新年度のお忙しい時期と存じますが、どうぞお身体を大切に」のように、相手の多忙を思いやる言葉がよく合います。

4月の手紙を相手に合わせて変えるには

4月は相手の環境が大きく変わる時期なので、書き出しの後に相手の新しい生活に触れる一文を入れると、定型の挨拶でも心のこもった手紙になります。入学したばかりの子どもがいる家庭には通学の様子を、転勤した人には新しい土地の印象を、退職した人にはゆとりのある毎日をたずねると話題が自然につながります。気候は暖かくなっても朝晩の冷え込みが残るため、結びでは「花冷えの日もございますので」のように季節の言葉を交えて体調を気づかうと、4月らしいまとまりになります。

入学祝いや就職祝いをいただいた方へのお礼状は、4月中に出すのが一般的です。新生活が落ち着いたころに子ども本人の言葉を一行添えると、贈った側の喜びがいっそう大きくなります。桜の写真を同封する人もいます。

よくある質問

桜が散った後に「桜花の候」を使ってもよいですか?
実際の季節とずれると違和感が出るため、散った後は「晩春の候」「春暖の候」などに替えるのが一般的です。
「陽春の候」はいつ使えますか?
4月全体を通して使える言葉で、旬を問わず使いやすい書き出しです。
ゴールデンウィーク前に出す手紙は?
4月下旬の言葉を使い、連休の予定や新緑の話題を添えると季節感が出ます。

出典・確認日

表書き・水引・墨・お札などのしきたり:一般的な慣習をまとめたもの(2026年10月14日確認)。

二十四節気の日付:国立天文台「暦要項」の各年の二十四節気(2026年10月14日確認)。