キリスト教式と神式の葬儀に参列するとき
キリスト教式では焼香の代わりに献花を、神式では玉串奉奠をするのが一般的です。
- 香典の表書きは、キリスト教式なら「御花料」、神式なら「御玉串料」など
- 服装は仏式と同じ喪服でよい。数珠は使わない
- 「冥福」「成仏」「供養」など仏教の言葉は使わない
キリスト教式の葬儀の流れと献花
| 項目 | 考え方・補足 |
|---|---|
| 献花 | 花を受け取り、花が手前、茎が祭壇に向くよう向きを変えて献花台に置き、黙祷するか一礼します。 |
| 香典の表書き | 「御花料」が一般的です。カトリックでは「御ミサ料」、プロテスタントでは「献花料」とすることもあります。 |
| お悔やみの言葉 | 「安らかな眠りをお祈りいたします」など、仏教の言葉を使わずに伝えます。 |
キリスト教式の葬儀は、カトリックでは「葬儀ミサ」、プロテスタントでは「葬儀式」や「前夜式」と呼ばれ、聖書の朗読や祈り、聖歌や賛美歌で進みます。参列者が歌うときは、配られた式次第や歌詞を見ながら、無理のない範囲で加わればよいとされます。信者でなくても、祈りの間は静かに頭を下げていれば失礼にはなりません。
献花の手順は、次のとおりです。順番が来たら前に進み、係の人から花を両手で受け取ります。花が右、茎が左になるように持ち、献花台の前で遺族と遺影に一礼します。花を時計回りに回して茎を祭壇側に向け、献花台にそっと置きます。最後に黙祷するか深く一礼し、遺族に会釈して席に戻ります。信者の人は胸の前で十字を切ることもありますが、信者でなければ一礼だけで構いません。
神式の葬儀と玉串奉奠
| 項目 | 考え方・補足 |
|---|---|
| 玉串奉奠 | 榊の枝を受け取り、根元を祭壇に向けて供え、二礼・二拍手(音を立てない忍び手)・一礼をします。 |
| 香典の表書き | 「御玉串料」「御榊料」「御神前」が一般的です。 |
| お悔やみの言葉 | 「御霊のご平安をお祈りいたします」など、冥福や成仏、供養といった仏教の言葉は使いません。 |
神式の葬儀は「神葬祭」と呼ばれ、前夜に通夜祭、当日に葬場祭が行われるのが一般的です。神職が祭詞を奏上し、故人の御霊を家の守り神としてまつる意味があるとされます。会場の入口で手水を使って手と口を清める形が残っている地域もあります。
玉串奉奠では、神職から榊の枝を受け取り、右手で根元を上から、左手で葉の部分を下から支えます。祭壇の前で一礼し、根元が手前になるよう時計回りに回してから、さらに回して根元を祭壇に向けて供えます。そのあと二礼し、音を立てないように手を合わせる忍び手で二拍手し、最後に一礼します。お祝いの場の拍手と違って音を出さないのが、弔事ならではの作法です。榊の持ち方は玉串料の書き方と玉串奉奠でも説明しています。
香典の表書き
キリスト教式では「御花料」が宗派を問わず使える表書きとされ、カトリックでは「御ミサ料」、プロテスタントでは「献花料」や「忌慰料」とすることもあります。袋は白無地か、十字架や百合の花が描かれたものを選び、蓮の花の絵が入ったものは仏式用なので避けます。神式では「御玉串料」「御榊料」「御神前」が一般的で、水引は黒白か双銀の結び切りを使います。どちらも「御霊前」は使えるとされますが、宗派によっては嫌う人もいるため、迷ったら前述の表書きを選びます。書き方の全体は香典袋の書き方を参考にしてください。
服装とお悔やみの言葉
宗教が違っても、参列者に求められる心構えは仏式と大きく変わりません。わからない作法があっても、前の人の動きを見て同じようにすれば十分で、係の人に小声で尋ねても失礼にはなりません。
服装は、キリスト教式も神式も仏式と同じ喪服で構いません。数珠は仏具なので持っていかないのが一般的です。お悔やみを述べるときは、キリスト教式なら「安らかな眠りをお祈りいたします」、神式なら「御霊のご平安をお祈りいたします」などと伝えます。キリスト教では死を神のもとに召されることと考えるため、遺族に「ご愁傷さまです」と言うより、故人をしのぶ言葉を短く伝えるほうが自然だと受け止める人もいます。
よくある質問
- 献花の花はどちら向きに置けばよいですか。
- 茎を祭壇側、花を自分側に向けて置くのが一般的です。迷ったら前の人の置き方にそろえます。
- 神式の葬儀でも香典を「御霊前」としてよいですか。
- 使えるとされますが、「御玉串料」や「御榊料」のほうが神式に合った表書きとして広く使われています。
- キリスト教式の葬儀に供物を贈ってもよいですか。
- キリスト教式では供物は贈らず、白い生花を贈るのが一般的です。
出典・確認日
表書き・水引・墨・お札などのしきたり:一般的な慣習をまとめたもの(2026年10月14日確認)。