しきたりノート

和室の上座

和室では、床の間の前が上座(1)です。

床の間の隣にある床脇の側が2で、入口に近い席ほど下座になるのが一般的です。床の間がない部屋では、入口から遠い席を上座と考えます。

床の間がある和室の席順

入口床の間床脇1234
和室の席次図(1が上座)

床の間の前が上座(1)で、床脇の側が2、入口に近い席ほど下座です。

  1. 床の間の前
  2. 床脇の側
  3. 入口から遠い側
  4. 入口に近い側

図は、奥の壁に床の間と床脇が並び、入口が右下にある四人の座敷です。床の間を背にして座る席が1番目の上座で、床脇(違い棚などのある側)の前が2、手前の列のうち入口から遠い席が3、入口に最も近い席が4になります。

床の間は掛け軸や花を飾って客をもてなす場所で、その前に座ってもらうことが最上のもてなしとされてきました。床の間の位置が部屋によって違っても、「床の間を背にする席が一番」という考え方を軸にすると順位を決めやすくなります。床の間と床脇の配置が図と左右逆の部屋もありますので、席次を考えるときは床の間がどちらにあるかを先に確かめます。

項目考え方・補足
床の間の前が上座床の間の前が上座で、床脇の側が2、入口に近づくほど下座です。
床の間がない部屋入口から遠い席を上座とします。
畳の縁と敷居を踏まない畳の縁や敷居は踏まないように歩くのが一般的です。
座布団は勧められてから座布団には勧められてから座り、挨拶は座布団の横でするのが丁寧とされます。

床の間がない部屋のとき

料理店の個室や自宅の和室には、床の間のない部屋も多くあります。その場合は、洋室と同じく入口から遠い席を上座とします。庭や景色が見える部屋では、景色を正面に眺められる席をお客様に勧める店もあり、店の人に上座の位置を尋ねてもかまいません。

法事の会食や自宅での集まりで和室を使うときの段取りは、自宅で法事を行うときでも紹介しています。部屋の形に合わせた図は席次図メーカーで作れます。

畳の縁と敷居を踏まない

和室に入るときは、敷居や畳の縁を踏まないように歩くのが昔からの作法とされます。縁には家紋が入っていることがあり、踏むのはその家を軽く扱うことにつながると考えられてきたためです。現在はそこまで気にしない家も増えていますが、改まった席や目上の方の家では意識しておくと安心です。

部屋に入るときは、膝をついてふすまを開け、閉めるときも同じように座って閉めると丁寧な印象になります。立ったまま足でふすまを開け閉めするのは避けます。

座布団の扱い

座布団には勧められてから座り、それまでは座布団の横か後ろに控えて待ちます。挨拶は座布団に上がる前に、畳の上で両手をついてするのが丁寧とされます。座布団を踏んで上を歩いたり、自分で位置を動かしたりするのは控えます。

座布団の正面には縫い目のない辺があり、そちらを膝側に向けて座るのが正しい置き方とされます。足がしびれやすい人は、膝を崩してよいかを最初に断っておくと気持ちよく過ごせます。正座が難しい事情があるときは、座椅子の用意をお願いしてもかまいません。

料理店の座敷で幹事が気をつけること

座敷の会食では、幹事が先に部屋へ入り、床の間の位置と出入口を確かめておくと、皆が来てから慌てずに済みます。お客様や年長の方が到着したら、床の間の前の席を手で示して案内し、自分は入口に最も近い席に座ります。料理や飲み物を運ぶ店の人の出入りが多い場所なので、幹事が入口側にいると注文の取り次ぎもしやすくなります。

上着や荷物は部屋の隅や入口の脇にまとめ、床の間に物を置かないようにします。床の間は飾りのための場所なので、かばんやコートを置くのは失礼にあたると考える人が多いです。

よくある質問

床の間の前に座るよう勧められたら遠慮すべきですか。
一度は遠慮して見せる人もいますが、重ねて勧められたら素直に座るのが一般的です。
和室で顔合わせをするときの席は。
床の間側に新郎側、手前に新婦側が座る形がよく見られます。詳しくは顔合わせ・結納の席順をご覧ください。
掘りごたつの席でも同じですか。
掘りごたつでも床の間の前が上座です。床の間がなければ入口から遠い席が上座になります。

出典・確認日

表書き・水引・墨・お札などのしきたり:一般的な慣習をまとめたもの(2026年10月14日確認)。