しきたりノート

古希とは

「人生七十古来稀なり」。唐の詩人杜甫が「曲江」という詩に詠んだこの一節から名付けられたのが、70歳を祝う古希(こき)で、もとは「古稀」と書きました。

七十歳まで生きる人は昔から稀だ、という意味です。お祝いの色は紫とされることが多く、2026年に古希を迎えるのは、満年齢なら1956年(昭和31年)生まれ、数え年なら1957年(昭和32年)生まれの人です。

古希は何歳か

古希は70歳のお祝いです。満年齢で祝う家では70歳の誕生日を迎える年に、数え年で祝う家では満69歳になる年に祝います。還暦から10年後の節目で、長寿祝いの名前が年齢そのものを表すようになる最初のお祝いでもあります。

古希を祝う年満年齢で祝う人数え年で祝う人
2026年1956年(昭和31年)生まれ1957年(昭和32年)生まれ
2027年1957年(昭和32年)生まれ1958年(昭和33年)生まれ
2028年1958年(昭和33年)生まれ1959年(昭和34年)生まれ

ほかの年や家族全員の祝いの年は、長寿祝いの早見表と計算で生年月日から出せます。

古希の由来

杜甫の「曲江」には、酒代の借りはどこへ行ってもあるものだが、七十歳まで生きる人は昔から少ない、という意味の対句があります。この「古来稀」から取って、70歳を「古稀」と呼ぶようになりました。辞書によると、「古希」は「稀」の字を「希」に書き換えた表記で、いまはこちらが広く使われています。

杜甫がこの詩を詠んだ唐の時代、70歳はまさに稀な長寿でした。いまは70歳で仕事や地域の活動を続ける人も多く、「稀」と呼ぶには若々しい年齢になっています。

長寿祝いの移り変わり

年齢を区切って長寿を祝う習わしは古く、百科事典には、40歳の「不惑」から始まる祝いが奈良時代から行われていたと書かれています。その後、近世になって、還暦、古希、喜寿、米寿の四つが定着したとされます。古希は、その四つのうちの一つとして長く祝われてきた節目です。

古希の色が紫とされる理由

古希の色は紫とされることが多く、紫が昔から位の高い人の装いに使われた色であることから、年長者を敬う気持ちを表すと説明されています。ただし、お祝いの色は辞書に書かれた決まりではなく、贈り物の解説の中で広まった慣習です。紫の花や小物を添える家もあれば、本人の好きな色を優先する家もあります。

古希の祝い方

70歳は、旅行や趣味を楽しむ元気な人が多い年齢です。家族そろっての食事会のほか、夫婦での旅行や、本人がやってみたかったことを家族で一緒に体験する祝い方も選ばれています。時期の決め方や贈り物、食事会の段取りは古希祝いで、封筒の書き方は長寿祝いの封筒で紹介しています。

古希の次の長寿祝いは77歳の喜寿です。7年後のお祝いの意味は喜寿とはにまとめています。

よくある質問

「古希」と「古稀」はどちらが正しいですか。
どちらも正しい表記です。もとは「古稀」で、「稀」が常用漢字に入っていないことから「古希」と書くのが一般的になりました。
69歳で古希を祝うことはありますか。
数え年で祝う家では、満69歳になる年が数え年70歳にあたるため、その年に古希を祝います。
古希祝いは何と読みますか。
「こきいわい」と読みます。改まった場では「古希のお祝い」「古希の祝い」と言うこともあります。

出典・確認日

古希の由来と長寿祝いの移り変わり:デジタル大辞泉・精選版日本国語大辞典・ブリタニカ国際大百科事典(コトバンク「古希」)(2026年10月24日確認)。

数え年と満年齢:デジタル大辞泉・世界大百科事典(コトバンク「数え年」)、世界大百科事典(コトバンク「賀寿」の「年祝」の項)、浜松市「敬老祝金」(2026年4月1日更新)(2026年10月24日確認)。自治体の敬老の贈り物の対象年齢は自治体ごとに違います。

お祝いの色:贈答品の販売店による長寿祝いの解説(1)、贈答品の販売店による長寿祝いの解説(2)(2026年10月24日確認)。色は辞書に書かれていない慣習で、同じ解説の中でも書き方が分かれています。