しきたりノート

引っ越しの挨拶ののし|御挨拶と粗品、名前、渡す範囲と時期

引っ越しの挨拶の品は紅白の蝶結びの掛け紙に「御挨拶」と書き、名字だけを入れます。

名前を覚えてもらえるよう外のしにし、引っ越しの前日から当日、遅くとも1週間以内に近所へ渡すのが一般的です。

項目引っ越しの挨拶
表書き御挨拶・粗品
名入れ自分の姓(読みにくい姓はふりがなを添える)
水引紅白 蝶結び
のしあり
内のし・外のし外のし(名前を覚えてもらうため)
贈る時期引っ越しの前日から当日、遅くとも1週間以内
地域差・補足転居先では「御挨拶」、旧居の近所には「御礼」とする人もいます。

「御挨拶」と「粗品」の使い分け

引っ越しの挨拶の品には「御挨拶」と書くのが最も一般的です。これからお世話になる気持ちを込めた品であることが、ひと目で伝わります。「粗品」は「つまらないものですが」という謙遜の意味を持つ表書きで、手軽な品を配るときに使われます。

どちらを選んでも失礼にはあたりませんが、近所への挨拶という目的がはっきり伝わる「御挨拶」を選ぶ人が多いです。旧居の近所にお礼の品を渡すときは、「御礼」と書く書き方もあります。

名前は名字だけでよい理由

水引の下には、フルネームではなく名字だけを書くのが一般的です。引っ越しの挨拶は家族として近所にお付き合いを始めるための挨拶なので、家の名前として名字を伝えれば十分です。

読み方が分かりにくい名字や、珍しい名字の場合は、右側にふりがなを添えると親切です。近所の方に正しく呼んでもらえるきっかけになります。外のしにするのも、表書きと名前が外から見え、相手に名前を覚えてもらいやすいからです。

どこまで挨拶に回るか

一戸建てなら「向こう三軒両隣」、つまり向かいの三軒と両隣の家が昔からの目安とされます。裏の家にも挨拶しておくと、後のお付き合いがしやすくなります。

マンションやアパートでは、両隣と真上・真下の部屋に挨拶するのが一般的です。生活音が伝わりやすい上下の部屋に挨拶しておくと、気持ちよく暮らせます。管理人がいる場合は、管理人にも挨拶しておくと安心です。最近は、単身の場合や防犯上の理由から挨拶を控える人もいます。

渡す時期と品物の目安

挨拶は引っ越しの前日か当日、遅くとも1週間以内に済ませるのが一般的です。工事や作業で迷惑をかける前に挨拶しておくと印象がよくなります。相手が留守のときは日を改めて訪ね、何度か留守が続くときは手紙を添えてドアノブに掛けておく方法もあります。

品物は500〜1,000円ほどの、使えばなくなるタオルや洗剤、お菓子などがよく選ばれます。転居される側へのお祝いの掛け紙については引っ越し祝い・新築祝いののしで確認できます。

掛け紙をお店で頼むときのポイント

挨拶用の品を何軒分もまとめて買うときは、お店で同じ掛け紙をそろえて付けてもらうと効率的です。表書きは「御挨拶」、名入れは名字だけと伝えれば、ほとんどのお店ですぐに用意してもらえます。小さな品物には、短冊型ののし紙を貼ってもらう方法もあります。

二世帯で住む場合や、家族の名字が二つある場合は、両方の名字を並べて書くと近所の方に家族の構成が伝わりやすくなります。

挨拶のときに添える言葉

品物を渡すときは「このたび隣に越してまいりました〇〇です。どうぞよろしくお願いいたします」と短く伝えるのが一般的です。小さな子どもやペットがいる家庭では「子どもが小さく、ご迷惑をおかけするかもしれません」と一言添えておくと、後のお付き合いがしやすくなります。ごみの出し方や地域の決まりを教えてもらうきっかけにもなります。

品物は相手が受け取りやすい小ぶりなものにすると、立ち話の負担にもなりません。

よくある質問

掛け紙を付けずに渡してもよいですか。
付けなくても失礼ではありませんが、名字を書いた掛け紙があると名前を覚えてもらいやすくなります。
旧居の近所への挨拶にも同じ掛け紙を使いますか。
水引は同じ紅白の蝶結びで、表書きは「御礼」とすることが多いです。お世話になった感謝を伝える品になるからです。
引っ越しの挨拶の品にのしは必要ですか。
のしが印刷された掛け紙を使うのが一般的ですが、簡易な短冊型ののし紙で済ませる人もいます。

出典・確認日

表書き・水引・墨・お札などのしきたり:一般的な慣習をまとめたもの(2026年10月14日確認)。