しきたりノート

お寺での祈祷のお礼|御祈祷料・お布施の書き方と目安

お寺で祈祷を受けるときは「初穂料」ではなく「御祈祷料」か「御布施」と書くのが一般的です。

寺院が祈祷料を定めていればその額を、白封筒か紅白蝶結びの袋に入れて納めます。名前は祈祷を受ける人で、濃い墨で書きます。

なぜお寺では初穂料と書かないのか

初穂料や玉串料は神道の言葉です。初穂は神様に供える最初の稲穂、玉串は神前に捧げる榊を指すため、仏教の寺院で行う祈祷のお礼には合いません。お寺では「御祈祷料」「御祈祷御礼」「御布施」のように、仏教の言葉で表書きを書くのが一般的です。厄除けで有名なお寺や、安産・水子供養などで祈祷を受け付けているお寺に行くときは、この違いを覚えておくと安心です。

御祈祷料と御布施の使い分け

寺院が「御祈祷料」として額を示している場合は、そのまま「御祈祷料」と書くのがわかりやすい方法です。一方、お布施はもともと見返りを求めずに施すものという意味を持ち、読経や法要へのお礼として広く使われる表書きです。祈祷のお礼に「御布施」と書いても失礼ではなく、どちらにするかは寺院の案内に合わせます。案内がない場合は「御祈祷料」としておくと、受付で用件が伝わりやすくなります。

袋と水引、金額の目安

厄除けや安産、合格祈願などのお祝いや願い事の祈祷であれば、紅白の蝶結びの袋か白無地の封筒を使うのが一般的です。法事や葬儀のお布施とは違い、黒白の水引や薄墨は使いません。金額は寺院が祈祷の種類ごとに定めていることが多く、定めがある場合はその額を納めます。案内がない場合は、神社の初穂料と同じく5,000円から1万円ほどを目安にする人が多いです。

葬儀や法要のお布施についてはお布施のページで、場面ごとの金額の目安や封筒の書き方をまとめています。祈祷のお礼とは考え方が違うので、混同しないように確かめておきましょう。

渡し方

お寺では、本堂や寺務所の受付で祈祷の申込書を書き、そのときに袋を渡すのが一般的です。袱紗に包んで持参し、受付で袱紗から出して表書きを相手に向けて差し出します。寺院によっては申込書と一緒に受付の箱へ納める形をとっているので、その場の案内に従います。名前は祈祷を受ける本人の名前を書き、中袋がある場合は金額と住所を書いておきます。

護摩祈祷や添え護摩のとき

真言宗や天台宗などのお寺では、護摩を焚いて祈願する護摩祈祷が行われることがあります。護摩木に願い事と名前を書いて納める「添え護摩」は、一本あたり数百円から千円ほどで受け付けていることが多く、袋に入れずに受付で直接納める形が一般的です。本格的な護摩祈祷を申し込む場合は、祈祷料の額が寺院ごとに決められているので、案内に従って袋を用意します。

中袋と名前の書き方

中袋がある場合は、表に大字で「金伍阡円」のように金額を書き、裏に住所と氏名を書きます。外袋の名前は祈祷を受ける本人の名前とし、家族全員の祈祷なら世帯主の名前に「家内安全」と添えるなど、寺院の申込書の書き方に合わせると受付で混乱しません。墨は祈祷がお祝いや願い事のためのものなので、濃い墨ではっきり書くのが一般的です。お札は前もって準備した気持ちを表す新札を用意しておくと丁寧です。

よくある質問

お寺の祈祷に「初穂料」と書いてしまったら失礼ですか?
大きな失礼にはなりませんが、神道の言葉なので本来は合いません。気になる場合は受付で「御祈祷料です」と添えれば伝わります。
お寺の祈祷でも紅白の水引を使ってよいですか?
厄除けや安産などの願い事の祈祷であれば、紅白の蝶結びや白封筒が一般的です。法事の黒白の水引は使いません。
神社とお寺のどちらで厄払いを受けたらよいですか?
どちらで受けても構いません。ふだんからお参りしているところや、地域で古くから厄除けで知られているところを選ぶ人が多いです。

出典・確認日

表書き・水引・墨・お札などのしきたり:一般的な慣習をまとめたもの(2026年10月14日確認)。

金額の目安:特定の調査ではなく、一般的な目安として示しています。