しきたりノート

喪服 女性(レディース)のマナー

女性の喪服は、光沢のない黒のワンピースかアンサンブルが基本です。

服・靴・バッグなど女性の喪服の基本

項目考え方・補足
服:ブラックフォーマルのワンピースやアンサンブル襟元が詰まり、袖は五分袖から長袖、スカート丈は膝が隠れる長さからふくらはぎ丈が目安です。光沢やレース使いの多いものは避けます。
ストッキング:黒の薄手(20〜30デニールが目安)肌がほんのり透ける黒が一般的です。厚手のタイツは寒い時期や地域によって許容されることもあります。柄物やラメ入りは避けます。
靴:布か光沢のない革の黒いパンプスヒールは3〜5cmほどの太めのものが目安で、歩くと音が響く細いヒールや、つま先の開いたもの、金具の目立つものは避けます。
バッグ:黒の布製か光沢のない小ぶりのもの金具やロゴが目立たないものを選びます。荷物が多いときは黒のサブバッグを添えます。
アクセサリー:結婚指輪と一連の真珠真珠は涙の象徴とされ、白・黒・グレーの一連のネックレスやイヤリングが一般的です。二連・三連は「不幸が重なる」に通じるとして避けられます。
髪型:耳より低い位置でまとめる長い髪は黒のゴムやバレッタで低めにまとめ、お辞儀をしたときに顔にかからないようにします。
メイク:片化粧(控えめな化粧)口紅を薄くするか付けず、ラメやつやの強い化粧品を避けた控えめな化粧を片化粧と呼びます。ノーメイクはかえって失礼とする考え方もあります。
ネイル:落とすか、目立たない色に落とせない場合はベージュ系を重ねるか、黒の手袋で隠す人もいます。
夏:ジャケットは式の間は着るのが基本半袖や五分袖のワンピースの上にジャケットを羽織り、移動中や控室では脱いでも構わないとされます。
冬:コートは黒・紺・グレーの地味なもの毛皮や革、ファー付きのコートは殺生を連想させるとして避けます。コートは式場の入口で脱ぐのが一般的です。
妊婦:体を締めつけない服を優先マタニティ用のブラックフォーマルがない場合は、黒のゆったりしたワンピースで構いません。靴は低いヒールかフラットシューズにします。
授乳中:前開きのブラックフォーマル授乳しやすい前開きやファスナー付きのデザインが選ばれます。羽織るカーディガンを黒にしておくと便利です。

ブラックフォーマルを選ぶときは、襟元が詰まっていること、袖が五分袖から長袖であること、スカート丈が膝の隠れる長さ以上であることを確かめます。座ったときに膝が出ない丈かどうかは、試着のときに椅子に腰かけてみると分かりやすくなります。レースやフリルの多いデザイン、光沢のある素材は、葬儀の場では華やかに見えるため避けるのが一般的です。

パンプスはヒールが3〜5cmほどの太めのものが歩きやすく、焼香の列や斎場の移動でも疲れにくいとされます。エナメルやスエード、金具の目立つ靴は控えます。バッグは布製か光沢のない革の小ぶりなものを選び、荷物が多い日はサブバッグとして黒の布袋を持つと整って見えます。

アクセサリーは何をつけてよいか

アクセサリーについては、考え方に幅があります。全日本冠婚葬祭互助協会の「葬儀のマナー」は、結婚指輪以外は一切つけないのが本来の形だと説明し、つける場合でも二連のネックレスは「重なる」に通じるので避けるよう述べています。一方、一連の真珠のネックレスなら喪の装いとして許容されるという説明も多く、実際に身につける人も少なくありません。

どちらに合わせるか迷ったら、何もつけないか、一連の短めのものにとどめておくと安心です。イヤリングやピアスは揺れないもの、指輪は結婚指輪だけにします。黒真珠やオニキスなど黒い石を選ぶ人もいます。

髪型・メイク・ネイルの整え方

長い髪は耳より低い位置で一つにまとめ、黒のゴムやピンで留めます。高い位置のポニーテールや華やかな髪飾りは避けます。メイクは「片化粧」と呼ばれる控えめな化粧が一般的で、ラメやパール感のあるアイシャドウ、赤みの強い口紅は控えます。ネイルは落とすのが望ましいとされますが、時間がないときはベージュ系のマニキュアを重ねたり、黒の手袋を使ったりする方法もあります。

夏と冬、妊娠中・授乳中の装い

夏も式の間はジャケットを着るのが基本で、移動中や控室では脱いで構いません。半袖のワンピースは上着を羽織れば問題ないとされます。冬のコートは黒・紺・グレーの地味なものを選び、毛皮や動物の革が目立つものは殺生を連想させるとして避けます。コートは会場に入る前に脱ぐのがマナーです。

妊娠中は体を締めつけない服を優先し、マタニティ用のブラックフォーマルがなければ黒のゆったりしたワンピースでもよいとされます。授乳中なら前開きのデザインが便利です。足元はヒールにこだわらず、黒のフラットシューズで構いません。夏の装いについては夏の喪服でさらに詳しく説明しています。

喪服を買うときに試着で確かめること

試着室では、立った姿だけでなく、座る、かがむ、腕を前に伸ばすといった動きをしてみます。焼香で前かがみになったときに胸元が開かないか、正座をしたときにスカートが引っ張られないかを確かめておくと、当日落ち着いて過ごせます。

よくある質問

ストッキングは黒でなければいけませんか。
葬儀・告別式では黒の薄手が一般的です。肌色は略式とされ、急な通夜などで使われることがあります。厚手のタイツは冬場の法事で許容される場合もあります。
パンツスーツでもよいですか。
黒のパンツスーツも準喪服として受け入れられるようになっています。年配の方が多い場では、スカートのほうが無難とされることもあります。
真珠のネックレスはつけるべきですか。
つけなくても失礼にはなりません。全互協は結婚指輪以外つけないのが本来としており、つける場合も一連にとどめるのが一般的です。
黒いマスクをしてもよいですか。
白か黒の無地なら問題ないとされることが多いです。柄物や派手な色は避けます。

出典・確認日

表書き・水引・墨・お札などのしきたり:一般的な慣習をまとめたもの(2026年10月14日確認)。

喪服の格とアクセサリー:全日本冠婚葬祭互助協会「葬儀のマナー」(2026年10月14日確認)。