仏壇じまい・仏壇の処分
仏壇じまいは、一般的には菩提寺に閉眼供養(魂抜き)をお願いし、本尊や位牌、過去帳の行き先を決めてから仏壇を運び出し、自治体の粗大ごみに出すか、仏壇を扱う店や寺院に引き取ってもらう流れで、粗大ごみとして出せるかどうかと手数料は自治体によって違います。
費用は、閉眼供養のお布施、運び出し、処分の三つに分けて考えます。中立的な調査で仏壇じまいの総額を示したものは見当たらなかったため、このページでは自治体の手数料のほかは金額を載せていません。
仏壇じまいの流れ
- 家族と親族で、仏壇を手放すことと、本尊や位牌をこれからどう祀るかを話し合います
- 菩提寺に相談し、閉眼供養(浄土真宗では遷仏の法要)の日を決めます
- お勤めの後、本尊、位牌、過去帳、仏具を仏壇から取り出し、それぞれの行き先を決めます
- 住んでいる自治体の粗大ごみの決まりを確かめ、出すか、引き取りを頼むかを決めます
- 仏壇を運び出し、処分します
位牌を寺に預けるか、先祖代々の位牌にまとめるかは位牌の処分で紹介しています。
魂抜き(閉眼供養)
閉眼供養は、仏壇やお墓、仏像を撤去したり処分したりするときに勤める儀式とされ、日蓮宗の寺院の解説にもそう書かれています。菩提寺の僧侶に家に来てもらい、仏壇の前でお勤めをしてもらうのが一般的です。浄土真宗では魂を抜くという考え方をとらないため、本願寺派の寺院の解説によると、閉眼とは言わずに遷仏の法要を勤めます。
曹洞宗は、仏事のしきたりは菩提寺に直接尋ね、指示を受けるよう案内しています。菩提寺がない場合は、同じ宗派の近くのお寺に相談します。
粗大ごみに出せるか
仏壇を粗大ごみとして出せるかどうかは、自治体によって分かれます。2026年10月25日に5つの自治体の案内を確かめたところ、決まった手数料で粗大ごみとして受け付けるところ、大きさで手数料が変わるところ、解体してから出すよう求めるところ、収集しないところがありました。
| 自治体 | 仏壇の扱い | 手数料 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 大阪市 | 粗大ごみ(家具・寝具類) | 1,000円 | 市区の案内 |
| 名古屋市 | 粗大ごみ | 2,000円 | 市区の案内 |
| 新宿区 | 粗大ごみ(箱物家具の一つ) | 大きさで400円〜3,200円 | 市区の案内 |
| 東大阪市 | 大型ごみ。原型がわからないよう解体して出す。解体できない場合は寺院や仏壇店に相談 | 処理券が必要 | 市区の案内 |
| 明石市 | 収集しない。販売店か市のクリーンセンターに相談 | なし | 市区の案内 |
2026年10月25日に各自治体の案内で確かめたものです。手数料や出し方は変わることがあるので、出す前に住んでいる自治体の案内を確かめてください。
出すときは、本尊や位牌、仏具を必ず取り出し、中を空にしておきます。住んでいる自治体の決まりは、ごみの分別の案内か、粗大ごみの受付で品目に「仏壇」があるかを確かめるとわかります。
費用の内訳
- 閉眼供養のお布施:菩提寺へのお礼で、決まった額はありません。わからなければお寺に直接尋ねます。お車代を添えることもあります
- 運び出し:仏壇の大きさ、階段の有無、何人で運ぶかで変わります。大きな仏壇は家族だけで運ぶと危ないので、無理をしないようにします
- 処分:自治体の粗大ごみなら上の表の手数料、店や業者に引き取ってもらうならその料金です
店の価格や、業者が示す相場は載せていません。見積もりを取るときは、閉眼供養の手配が含まれるか、運び出しと処分が別料金かを確かめると、比べやすくなります。
無料にできるか、自分で処分するとき
自治体の粗大ごみに出す場合も、多くは手数料がかかり、閉眼供養のお布施は別に考えます。「無料で回収」とうたう業者には注意が必要です。国民生活センターは、家庭から出るごみを集めて運ぶには、市区町村の許可か委託が必要だとして、許可のない不用品回収の業者とのトラブルに注意を呼びかけています。
自分で解体して出す方法を案内している自治体もありますが、仏壇は重く、板や金具でけがをすることもあります。解体が難しいときは、自治体の案内にあるとおり、寺院や仏壇を扱う店に相談します。
引っ越しや実家じまいのとき
引っ越しで仏壇を持って行く場合は、閉眼供養をしてから運び、新しい家で開眼のお勤めをしてもらう家が多いです。いまの仏壇が大きすぎるときは、小さな仏壇に買い替えて本尊と位牌だけを移す方法もあります。曹洞宗は、位牌が多いときは先祖代々の位牌にまとめられるとしています。
実家じまいで遠方の仏壇を片づけるときは、菩提寺との連絡や閉眼供養の日取りに時間がかかります。家の片づけを業者に頼む前に、仏壇の扱いだけは先にお寺と決めておくと、後から慌てずに済みます。
よくある質問
- 閉眼供養をしないで処分してもよいですか。
- しないことを禁じる決まりはありませんが、宗派では菩提寺に相談するよう案内されています。家族や親族の気持ちもあるので、先にお寺に尋ねると安心です。
- 仏壇じまいの後、供養はどうしますか。
- 本尊と位牌を小さな仏壇に移す、位牌をお寺に預けて永代供養をお願いする、などの方法があります。
- 仏壇の中から出てきた古い過去帳はどうしますか。
- 先祖の記録なので、捨てずに残しておくか、菩提寺に相談して預かってもらいます。
出典・確認日
仏壇じまいのしきたり:曹洞宗「よくあるご質問」、曹洞宗「お仏壇のまつり方」、日蓮宗の寺院の解説「閉眼供養とは」、浄土真宗本願寺派の寺院の解説「遷仏式(遷仏法要)」(2026年10月25日確認)。
開眼と閉眼:日蓮宗「お仏壇について」、日蓮宗「用語集」、日蓮宗の寺院の解説「閉眼供養とは」、浄土真宗本願寺派の寺院の解説「遷仏式(遷仏法要)」(2026年10月25日確認)。閉眼と遷仏の説明は、各宗派の寺院が公開しているものです。
仏壇の粗大ごみ:大阪市「粗大ごみ処理手数料一覧表」(2025年8月6日)、名古屋市「粗大ごみ処理手数料の例」(2026年9月30日更新)、新宿区「粗大ごみの処理手数料一覧」(2025年3月4日更新)、東大阪市「ごみ分別検索:仏壇」、明石市「仏壇」(2026年10月25日確認)。
不用品回収の注意:国民生活センター「不用品回収サービスのトラブル」(2022年11月2日)(2026年10月25日確認)。
置き場所・費用の考え方・処分の進め方:一般的な慣習をまとめたもので、店の価格は載せていません(2026年10月25日確認)。